KKベストセラーズではワニの本、ワニ文庫、ベスト新書として古くから親しまれている単行本や新書の書籍出版を中心とした出版社で、ウェブメディア「BEST TiMES」などの運用も行っております。
内容紹介
**********************************
■芥川賞作家で、ビョーキなほど本の「偏愛者」である大岡玲が
体当たりで描く痛快! 「名作文学」の“トリセツ"全25講義!
■不朽の名作文学をたどることでひとつなぎの「読書の旅」が楽しめます!
■その旅で誰も「か弱き人間」の「生き延びる知恵」が見つかるはずです!
■そう名作は書棚の飾り物ではなくいつの世も使える「実用書」なんですね!
■どうぞ、ゆったりとしながら、名作「読書の旅」をお楽しみください!!
**********************************
《本と深い仲になるとは、本そのものを友人とする感覚である————》
古今東西の不朽の名作を「ロードムービー」のように展開する「講義」形式。
なんとあの国民的な超人気マンガ『ワンピース』から始まり、
スティーヴンスン『宝島』、夏目漱石『坊っちゃん』の胸がキュンと
なるお話が続き、さらに「DV」漱石×「悪妻」鏡子=夫婦愛???へと……。
スタンダール『赤と黒』、ルソーに『告白』、告白と差別の重~い島崎藤村の
『破戒』!! 福沢諭吉の翻訳への苦悩、「society(ソサイエティ)」を
「××交際」と訳したお話。言文一致の二葉亭四迷が習ったものは……!?
そう三遊亭圓朝(えんちょう)の「落語」! 「近代の日本語の影」は圓朝!!
日本のミステリーのルーツを黒岩涙香にたどり、妖しき乱歩の作品を逍遥し、
ご存知! 谷崎潤一郎と佐藤春夫の「細君譲渡事件」へと続きます
さんま、さんま、「秋刀魚の歌」を味わい尽くしてください! ! ! ! !
さらにヘンタイ度は「大谷崎」に負けない川端康成のエピソード。
果ては宮沢賢治に「宗教」を見たり……。
ニーチェとシンクロしたコッローディ『ピノッキオの冒険』。神なき時代の
「弱き人間」の姿をピノッキオに重ね合わせ『旧約聖書』の「ヨナ書」
とともに読み解きます。
最後に「超絶」本と「深い仲」になりすぎて、「8歳の夢を手放さなかった」
シュリーマンの人生を通して「本(虚構)」が現実を塗り替えるそんなリスキー
かつ最強の魂の遍歴を見ていきます。
著者プロフィール
大岡 玲
1958年、東京都生まれ。東京外国語大学外国語学部イタリア語学科卒業。同大学大学院外国語研究科ロマンス系言語学専攻修士課程修了。87年「緑なす眠りの丘」で作家デビュー。89年『黄昏のストーム・シーディング』で三島由紀夫賞受賞。90年『表層生活』で第102回芥川賞受賞。書評、映画や美術批評、グルメや釣りの随筆、翻訳も執筆。2006年より東京経済大学教授。